教習所の教官『教習指導員』になるにはどうしたらいい?必要な条件や資格などを解説

教習所の教官『教習指導員』は常に車に関わる仕事なので、車が好きという方が付きたい職業の一つではないでしょうか。

 

今回は自動車教習所で活躍する『教習指導員』になるために必要な条件、資格を解説しますので、『教習指導員』に興味がある方は是非参考にしてください。

 

教習指導員になるには国家資格「指定自動車教習所指導員」が必要

教習指導員になるためには「指定自動車教習所指導員」という国家資格が必要です。

「指定自動車教習所指導員」と言っても、学科教習や技能教習を行う「教習指導員」と、技能検定を行う「技能検定員」の二つに分かれています。

「教習指導員」と「技能検定員」は別の資格ですが、指定自動車教習所には両者を置くことが義務付けられているため、実際には「教習指導員」資格を取得した方が経験を積んだ後に「技能検定員」資格を取得し、兼任するケースが多いです。

なお、「教習指導員」と「技能検定員」の資格は、車種ごとにこまかく分類されており、持っている資格以外の車種については、教習や検定を行うことはできません。

例えば、大型の資格を持っていても、中型や普通などの教習や検定はできないということです。

運転免許は大型免許を持っていれば普通車を運転することができますが、教習所指導員資格は異なるという点に注意が必要です。

 

「指定自動車教習所指導員」資格試験の受験条件

「指定自動車教習所指導員」資格を受験するには条件があります。

まず、「教習指導員」の場合は21歳以上、「技能検定員」の場合は25歳以上である必要があります。

次に、受験する車種の運転免許証を所持していること、二種を受験する場合は、免許証と合わせてその車種の一種教習指導員免許証が必要です。

 

そして、教習所に所属して事前教養を3~6カ月程度受けなければいけません。

以上の条件を満たしても、不正や犯罪などを行った経歴がある人は受験できない場合があるので、注意してください。

 

「指定自動車教習所指導員」資格取得までの流れ

大まかな流れは以下の通りです。

まずは、資格受験の条件にもあるように、教習所に所属して事前教養を3~6カ月程度受ける必要があるので教習所に入社しましょう。

教習所に入社する前に教習・検定を担当したい車種のMT免許を取得しているとなお良いです。

 

入社後、事前教養を3~6カ月程度受け、資格取得に必要な知識と技能を高め、次に公安委員会が実施する3週間程度の教育研修に参加、規定の教養科目を受講します。

ここでまで来ると、いよいよ「指定自動車教習所指導員」資格の受験となり、試験は2~3日かかるので体調を万全にして挑みましょう。

 

※試験合格後には現場事後教養を受ける必要があります。

 

資格試験の内容

「指定自動車教習所指導員」資格の試験内容は、「教習指導員」と「技能検定員」で異なり、「教習指導員」の場合のみ、筆記・運転技能審査・面接審査があります。

筆記試験は6つの科目(道路交通法・教習所関係法令・教育知識・交通の教則・安全運転の知識・自動車の構造等)から出題されます。

 

「技能検定員」の場合、運転技能試験・観察力及び採点技能試験・知識を問う論文試験・知識を問う面接試験があります。

 

どちらも合格するためには80~95%以上の正答率が必要です。

合格した科目は、その後1年間は科目免除されるので、万が一試験に不合格であっても諦めずにチャレンジし続けましょう。

※受験料は車種によって異なりますが1~2万円程度です。

 

まとめ
「指定自動車教習所指導員」資格に必要な条件、受験までの流れを解説しました。自動車教習所で教官として働くには必須の資格なので、取得まで教習所で働きながら勉強する必要があります。試験の合格率は公表されていませんが、難しい試験であることは確かです。しかし、努力すればずっと車に関われる仕事です。勉強を続ければ運転できる車種も増え、キャリアアップにつながるので、車が好きな人にとってはやりがいのある職業ではないでしょうか。

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